新規薔薇病患者様へ

　私の薔薇病はもう発病して六年くらいになるので、もう極度に慢性化しています。

　新患のころは、ホームセンターやガーデンセンターをまわり、ばら園を巡り、雨の日や夜はネットにかじり付き、頭の中はバラ薔薇ばら。

　欲しい薔薇が出来ると、手に入れるまで我慢が出来ず、手に入ったら入ったで、毎日眺め、スプレーし、肥料をやり、蕾がつくと気が付けば見つめている。蕾がほころびはじめると、その瞬間瞬間を写真に取りまくる。

　今考えると本当に病気としか思えませんでしたが、薔薇にはその人の人格を変えるくらいの凄いパワーがあると今でも思います。

　今では薔薇の名前を聞けば、色、カタチ、系統が頭に浮かびます。もう薔薇にとって重要な年代が言える位です。オソロシ～。

　薔薇って本当に素晴らしい植物だとおもいます。

　薔薇にはまった当時、本屋で薔薇の本をよほど真剣に立ち読みしていたらしく、上品な奥様に話し掛けられて、「薔薇お好きなの？私も大好きで、１００鉢くらいあるのよ」と聞かされ、絶句しましたが、先日母が私の鉢を数えてくれた所、８０鉢あったそうです。信じられん。

　新規患者様に言いたい事は、欲しい薔薇はどんどん買いなさいということ。
数年のうちにあなたのスペースはすっかり埋まり、購入スピードはイヤでもおちます。
妥協するより、イイナと思う薔薇は買った方がいいです。薔薇の世界でもはやり廃りが有りますので、今人気の薔薇も数年後には手に入りにくいなんてこともあります。

　そして、もう、決して新しい薔薇は買わないぞと誓っても、毎年、数本は何故か新しい品種を手に入れている不思議さ。もう置く場所がないとおもうのに、何故か置く場所が出来る不思議さ。何故なんでしょうね？？？

　薔薇好きは薔薇好きを嗅ぎ分け、「今年の薔薇はどうよ」なんて声を掛けあって、ケータイの写真を見せ合いっこするようになればあなたは立派なロザリアン。
そのうち近所の人が、「薔薇見せて～」と遊びに来てくれるようになりますよ。

　素晴らしい薔薇の世界にようこそ！！